写真家 幸田青滋さん&武市直子さん

四国徳島でさまざまなコマーシャルフォトをてがけられている幸田青滋さんとお弟子さんの武市直子さんは
お仕事で撮影された写真以外でも、 「してい展」というタイトルで精力的に展覧会を開催されています。
今回は徳島県南の美波町木岐町にあるギャラリーで、地元の方たちを撮影したポートレイトをアワガミインクジェットペーパーに出力し、展覧会を開催されました。  
モデルとなった地元の方はもちろん県内外からたくさんの方がギャラリーを訪れ大盛況だったとのことです。
幸田さんと武市さんのブログ「してい通信」はこちら。
http://fullmoon-rising.blogspot.com/

 

取材:2007年

アワガミ

どのような展覧会でしたか?

幸田氏

木岐夢ギャラリーは 徳島県の南・美波町木岐にあります。
木岐地区は人口は700名少々の半農半漁の過疎地で、典型的な高齢化が進んだ日本の田舎です。
食料品店が一軒、酒屋が一軒だけ!
作品は今までギャラリーと関わった方々から始まってご近所親類縁者とつながっていって、木岐の町の人々100人以上を撮影させて頂きました。
開催期間中も撮影を続け、日々展示作品が増えていく→入館者のリピーターが絶えず大盛況でした。賑わいぶりに地元メディアが相乗りしてくれてTV・ラジオ・新聞で事前告知、開催中の放送と県内外からお客が来てくださいました。モデルをして頂いた高齢者の方々から
「この写真を持って心置きなくあの世に行ける」と言われて大笑い、
「実物以上に表現出来ててこんなん初めて」
観に来られた方からは「ここに住みたくなりますね」等々大賑わいの会場でした。
モデル・フォトグラファー・出力紙・額が徳島県内産で地産地消のひとつですね!

アワガミインクジェットペーパーに出力した幸田さん&武市の作品
展覧会開催中、ギャラリーを訪れた方たちのポートレイト

アワガミ

AIJPを選んだ理由を教えていただけますか?

幸田氏

今回の作品展で使った紙は「プレミオいんべ」。
プレミオいんべはコシがあるため、プリンタを通すのが他の紙より若干難しかったですが、
それ以外は額装などの都合も良くて作品づくりに使わせていただくことにしました。

アワガミ

出力する際に気をつけた点を教えてください。

幸田氏

‘リアルな再現性’ではなくて美しく仕上げること。
古民家との一体感と人と人との連鎖、共通の余白トーンで展示に一体感が生まれました。

アワガミインクジェットペーパーに出力した幸田さん&武市の作品

アワガミ

幸田さんが感じるAIJPの魅力を教えてください。

幸田氏

30年ほど前からかなりのお金と時間と労力をモノクロプリントにつぎ込みました。
何となくやっとスキルが身についてきたかなと自負しだした頃デジタル移行でした。
最初はデジタルとはいえフィルムスキャニング→データ加工→フジフィルム・フロンティアで出力でした。
データ加工は自在に出来るのに出力の多様性が未成熟だったのですが近年野外展示用など一段と幅が広がりつつありますね。
和紙もそのひとつで選択肢が増えることにどなたも異存はないと思います。

アワガミインクジェットペーパーに出力した幸田さん&武市の作品
インクジェットプリンタで出力中の幸田さん

 

アワガミ

武市さんは若い世代のフォトグラファーとして、和紙やAIJPはどのように感じられますか?
また、今後どのような作品づくりをしていかれたいですか?

武市氏

小さな頃にお習字を習っていて、それが和紙と自分の出会いです。

墨を入れすぎるとじゅんと滲み、力が強いとすぐに破れ、子どもながらに何だか古くて取り扱いの難しい紙だと思い、ずっとそのままの印象でした。

それが、幸田さんと一緒にアワガミの和紙会館へおじゃまして、和紙は色の加工やデザインにより、スタイリッシュにも、また更に趣のあるものにも変わるのだと驚かされました。

大人になってから和紙を眺めて、透き通るその紙の繊維までをそっと撫でたくなるような、儚い質感を漂わせている。人の気配の感じられない、使い捨てられるような工業製品とはどうしようもなく明らかに価値が違う。
・・と、いうことを改めて再認識いたしました。

和紙は非常にそれ自体に性格があるものだと。

その観点からすると生き物でない素材をプリントしても良いけれど、人物や生物など生命力を感じる被写体を出力するのにもとても向いていました。

アワガミインクジェットペーパーに出力した幸田さん&武市の作品
武市さんの作品

 

私は、和紙の余白というよりもその存在自体に「余韻」や「間」を感じます。
主張が強すぎず、全てをうつしきらない。

100年の保存ができるという特性からも、私はやはり自分の好きなものや、心に残ったものなどを和紙に留めていきたいです。
またA.I.J.Pはプリンター出力できるので誰でも手軽に扱え るのも魅力だと思います。
今後は風景が素材の作品を、手応えのある繊維が風を彷彿とさせる雲流でつくってみたいなとも思ってます。

 

アワガミインクジェットペーパーに出力した幸田さん&武市の作品
武市さんの作品

アワガミファクトリーから

幸田青磁さんに2009年の夏前に写真展のご案内をいただきました。
「木岐の宝人(ききのたからびと)写真展」と題されたご案内状。
徳島出身でない私は、「木岐」が地名とわからず、ギャラリーの住所を見て納得。その後、写真展が始まり、次々に写真展の様子を伝える新聞記事を見て、木岐のひとびとがこの写真展をとても楽しんでいる様子が伺えました。
お二人の人柄により広がった温かな輪に、アワガミも加えていただけたことを、感謝しています。ポートレートに写った木岐のみなさんが、作品を大切に飾っていただいていることを想像すると、こちらまで嬉しくなります。これからも、幸田さん、武市さんの温かな作品に、少しでもお手伝いできれば、と思っています。

アワガミファクトリーオンラインストア担当/山岡陽子

 

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